過去の記録 2



敬虔なクリスチャンの島、コスラエは 教会関係の行事は
何よりも最優先です。
時には 仕事よりも・・・となり それが職場を休む理由として
通ってしまいます。

教会は 各村に ひとつずつ、そして 宗派毎に ひとつから ふたつ。
島内には 私が分かっているだけで 8つの教会があります。

時間稼ぎの?暫間アップとして 今回は この教会落成式典の模様を
ご紹介します。

昨年暮れ、ある教会の増改築が行われていました。
そこは 音楽教室を開いているマレム村。
学校の直ぐ、横です。
式典の日程は 決まれど 音楽教室に行く度に見ると なかなか
工事は進んでおらず これは 式典は延期だな・・・
工事は間に合わないよ・・・と高を括っていたところ・・・
間に合いました。びっくりしました。
やれば出来る ミクロネシア人。
その調子を 仕事でも もう少し 見たいなぁ・・・と独り言。

当日は 私達 協力隊も 招待状を戴き式典に参加したのですが
この手の式典、教会行事は 勿論、当の村が主体となりますが
他の村々からも 参加者多数。
皆さん、ぶた一匹、とか、タロイモをバスケット満載とか 持ち寄ります。
お祝い事ですから これでもかの食料の山が出来ました。
写真は 学校のグランドに並んだ 絞めたて ほやほやのぶた君達
ぶた君は 各家庭の大切な副収入源ですが こういうときは
ばんと 大きなぶた君を寄贈します。
太っ腹です。余談ですが
大ぶた君は 800ドル以上で 取り引きされることもあります。
学校の普通の先生のお給料が 4週間で 500〜600ドルくらいですから
その価値をご理解していただけると思います。

これだけ並んだぶた君ですが すっかり、皆さんに貰われていきました。
私達も 半身、お裾分けしていただきました。
美味しかったです。

しばらく、学校のグランドからは 動物の匂いが漂っていました。
教会なのに 生臭物は平気なのか・・・と初めは意外でしたが
これらは 教会と言うよりも 冠婚葬祭、お祝い事には
欠かせない物なんです。
フレキシブルに宗教を自州の文化に取り込んでいる姿勢は
宗教に踊らせられる事件の多い日本人としては
非常に 好ましい風景です。

宗教に関しては ノンポリですし 敢えて何か物申すことも
しませんが 昨今、日本を賑わす宗教関係の事件の
おどろおどろしさには 何か 悲しさを感じます。

コスラエの人々のように 上手に明るく 宗教と付き合うことは
日本人には 難しいのでしょうか・・・。



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